9/18 マスコミ座談会開催しました!

「この思いをどこにぶつけたらいいのですか!」
この言葉を、何度も何度も被災者の方から頂いていました。5月にはFnnnP茨城では初となる活動報告会を開催し、現在の被災者の状況などを伝えましたが、被災者のお気持ちに十分こたえた状況にはありませんでした。
積極的な情報発信の必要性を感じていたところ、FnnnP首都圏にて開催された「マスコミ座談会」の情報が。
被災者の声を直接、マスコミ関係者に届ける場として、茨城でも企画したところ土浦在住の4名、新聞記者5名にご参加いただきました。
参加された方は「福島きっずカフェ」という当事者グループを今年7月に立ち上げられたママ・グループです。
当初、「マスコミ座談会」は、被災者とマスコミ関係者の方の顔合わせとして考え、座談会そのものを記事にすることは予定していませんでしたが、参加されたお母様の皆さんは、「いやいや積極的に報道してほしい」ということで、急きょ、方針転換。
参加された方全員、3.11大震災から1年半経過した現在、(茨城における)県外避難者への関心の低さ、問題の風化を非常に懸念されています。座談会に備え、震災直後の状況、茨城における日々の生活と不安、行政対応や被災者支援制度への不満など、事前にノート10枚もの分量を準備された方もいらっしゃいました。
「福島きっずカフェ」の皆さんは、交流会に参加しさまざまな情報をもとめたり、孤立しないようお互いを連絡を取り合ったり、精神的にまいっているなと感じれば、カウンセリングを受けようとされたり、前向きに一つ一つ問題を解決されようとされています。今回の「マスコミ座談会」も、問題の風化に対する懸念や、被災者が自分の声を直接社会に届けたいという希望にFnnnP茨城として応えたものでした。課題山積で、自分のキャパシティ以上の課題がふってくれば、誰しも困惑したりパニックに近い状態になります。自分の気持ちに向き合い、課題を一つ一つ丁寧に解決されようとしている「福島きっずカフェ」の皆さんでした。

記者の皆さんも、当初「記事にはしない」という条件だったにもかかわらず、お忙しいなか5社の記者が集っていただき、熱心に耳を傾けていただきました。座談会の様子、毎日新聞で記事にしていただきましたので下に掲載しておきます。


http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20120927ddlk08070167000c.html

がんばっペン:「強い母」消えぬ不安 /茨城
毎日新聞 2012年09月27日 地方版(一部抜粋)

東日本大震災から1年半。風化を危惧して取材に応じ、つ
らい心の内を明かしてくれる女性が増えたように感じる。

 東京電力福島第1原子力発電所事故に伴い、福島県から土浦市に避難した母親の座
談会に18日、参加した。

 「自分が前に進めない。震災の話になると泣いてしまう。子どもに泣いているとこ
ろは見せたくない」。南相馬市から避難した4児の母親は涙を浮かべた。我が子の前
では明るく振る舞い、「強い母」であろうと無理をしているようだった。

 彼女だけではない。「できることならもっと遠くに逃げたい」「楽しいことが楽し
めない」。避難先の茨城でも被ばくを気にしながら子育てする苦悩、家族バラバラで
過ごす心理的、経済的負担……。別の母親たちも不安感を口々に訴えた。

 原発事故は、母親たちの心から一生消えないであろう不安を残した。そんな女性た
ちの今を、同じ茨城で子育て中の母親として、記者として、伝えなければと思う。
【山内真弓】